殺処分確定の譲渡困難とされた犬を、24時間自由な環境で保護、リハビリ、育成する、日本では数少ないスタイルの保護活動団体です。

譲渡不適切犬 柴犬との接し方 1

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はじめに

うちには譲渡不適切と判定された犬、咬傷事故を起こした子などがきます。

その中でも柴犬率が非常に高いと私は感じています。

それは飼い方だけの問題ではなく、人気犬種であるがゆえに作り出された

遺伝的、先天的な問題を抱えた犬も少なからず存在しているということです。

とはいえ、そんな経済社会の犠牲になった犬こそ、心を通わせ守ってあげるのが

人間の役割ではないでしょうか。

犬と人間の時間軸の違い

では、私の主観で問題のある病んだ柴犬について感じることをお話したいと思います。

だいたいの子はあった瞬間から静かに私を観察し始め、私がどういう存在で、

どういう立場で、どういう人間なのかを見ているように感じます。

今までいろんなことがあったのだから、はなから私のことなど信用していません。

それは至極当然、当たり前のことなのです、、、。

しかし、人というのはすぐに互いの距離をつめたがります。

毎日忙しい人間の時間軸と、たっぷり時間のある犬の時間軸の違い、

これがまず理解できないと何も始まらないのではないかと思います。

ここにすれ違いや、数々の問題がまず隠されていると思います。

大体の人はあれやこれやいろんなことをやって距離を縮めようと努力します。

本を読んだり人に聞いたり、技術的なことで解決の糸口を探すと思います。

人間は頭で考え行動する生き物ですからそれは当然です。

そして犬の時間軸は無視して、いろいろやって唸られるようになる、

だんだん怖くなってビクビクしながら接するようになり咬まれる。

恐怖は伝染しますので、こちらが怖いと思えば、犬はその何倍も不安になり咬むと思います。

待つことの重要性

一般的な子であれば、人間の意図を察知してうまくいくと思いますが、

病んだ子たちにそれは通用しないと思います。

人間に例えればわかると思いますが、グレてしまった子に正論や一般論をぶつけて

更生するでしょうか?しませんよね?

では何が必要なのでしょうか?

それは、『信じてあげること』そして『信頼されるまで待つ』ということです。

向こうから寄り添ってくるまで待つ、心だけはその子に寄り添いながらひたすら待つ。

犬の時間軸で、犬が寄り添ってくるまで待つこと、それが私のやり方です。

今回は犬の時間軸についてお話させていただきました。

次回は

譲渡不適切犬 柴犬との接し方 2
『ぶれない飼い主』についてお話したいと思います。

1-終わり

(※あくまで私の経験上感じたことですので断定するものではありません。ご了承ください。)

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